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衛星データプラットフォーム「Tellus」で、先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)相当(分解能80cm)データの閲覧・解析が可能に

 さくらインターネット株式会社が運用する、クラウド上で衛星データの分析ができる日本発の衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2020年度中に打ち上げを予定している先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)相当のデータ(分解能80cm/パンクロ、3.2m/マルチ)を2020年9月4日に追加しました。

 「だいち3号」(ALOS-3)は、陸域観測技術衛星「だいち」(運用:2006~2011年)が行った光学ミッション部分を引き継ぐ地球観測衛星です。「だいち3号」に搭載される光学センサは、「だいち」の広視野(70km幅)を維持しつつ、地上分解能を約3倍(パンクロ:2.5m→0.8m)に向上させています。

 現在、世界においてALOS-3性能(分解能80㎝/パンクロ、3.2m/マルチ、観測幅70㎞)と同等の衛星が無いことから、試行的に閲覧・解析できるALOS-3相当のデータを準備しました。分解能80㎝のデータにより何が識別できるのか、また観測時期の異なるデータを比較することでどのような差分が出るのか、Tellus上で確認することが可能になります。

追加する「だいち3号」(ALOS-3)相当データについて

 ・公開エリア
  長野県長野市、福岡県福岡市、ベトナム/ハノイ(一部)、フィリピン/マニラ(一部)

 ・相当データの概要
  米国商業衛星WorldViewの観測データをもとに、分解能80㎝/パンクロ、3.2m/マルチにしたオルソ補正済みの可視光 から近赤外までの6バンドのデータ

「だいち3号」(ALOS-3)相当データの利用イメージ

 さくらインターネットは今後も随時Tellusのアップデートを行い、より魅力的なプラットフォームにすべく尽力いたします。そして、Tellusを通じて衛星データと地上データの産業利用を促進することにより、衛星データによる新たな価値創造による日本の経済力強化へ貢献してまいります。

Tellusについて

概要

 Tellusとは、さくらインターネットが経済産業省の「政府衛星データのオープン& フリー化及びデータ利活用環境整備・データ利用促進事業」を受け、開発・運用に取り組んでいる衛星データプラットフォームです。衛星データや衛星データを扱うさまざまなツールの提供、アプリケーションなどの開発環境、衛星データ活用のためのトレーニングおよび衛星データコンテストなどの教育コンテンツ、そして衛星データを活用するためのさまざまなドキュメントを提供するオウンドメディアといった機能を有します。また、Tellusには衛星データに加え、気象、人流などの地上データを順次搭載しています。本プラットフォームの名称は、宇宙から得られる地上のデータにより豊かな未来を作り出したいという意を込め、大地の女神「Tellus(テルース)」から取っています。

Tellus ウェブサイト

 https://www.tellusxdp.com

参考情報

・さくらインターネット、クラウド上で衛星データの分析ができる日本初の衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」を運用開始 〜衛星と地上データによる新たなビジネス創出に寄与し、日本の経済力強化へ〜(プレスリリース)
 https://www.sakura.ad.jp/corporate/information/pressreleases/2019/02/21/1968199564/

・先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)ポータル(JAXA)
 http://www.satnavi.jaxa.jp/project/alos3/

・先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)地球観測研究センター(JAXA)
 https://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/ALOS-3/ALOS-3_jtop.htm