さくらインターネットと社会システム総合研究所　JAGREを通じて、ラオス救急医療のDX支援を決定

さくらインターネット株式会社（本社：大阪府大阪市、代表取締役：田中 邦裕）と株式会社社会システム総合研究所（本社：神戸市中央区、代表取締役：西田 純二）は、国際交通救急研究会JAGRE※1（事務局：大阪府大阪市、代表：中村 俊之）を通じてラオス人民民主共和国における救急医療のDXを支援することを決定いたしました。

JAGREがラオスの救急医療の課題解決のために開発を進めている「救急医療サービス（EMS）支援システム」において、さくらインターネットはさくらのクラウドによるインフラの提供を行い、社会システム総合研究所はアプリケーションの開発を支援します。

JAGREによる感謝状授与の様子

※1 国際交通救急研究会JAGRE（Japan Association for Global Road Traffic Accident and Emergency Medical Service）は、開発途上国における救急活動の高度化と交通事故の削減をめざし、研究開発と救急活動支援に取り組むコンソーシアムです。https://www.jagre.asia/home

ラオスの救急医療の課題について

ラオスでは、交通量の急増や物流の高速化などが要因の交通事故が頻発し、首都ビエンチャンでは交通事故が若者の死因第一位となっています。

救急体制も整っておらず、有志のボランティアや寄付によって災害支援、防災、救急搬送が行われており、病院との連携も十分ではありません。日本では当たり前である、救急活動の内容や交通事故情報（発生場所・時間・状況など）の記録も電子化されておらず、搬送者の記録も紙のまま保存され、データ分析ができない状況です。また、救急活動を統括する司令センターがないため、事故現場に救急車が駆けつけるとすでに他の救急隊が救護をしていたという状況も発生しています。

救急医療サービス（EMS）支援システム

本システムにより、救急車の位置情報を管理するとともに、受傷者の状況や交通事故情報（発生場所・時間・状況など）を記録し、その記録データを救急車から病院に事前伝送ができるようになります。また、このデータを蓄積し、教育・道路整備・交通違反の取り締まりに反映させ、交通事故を未然に防ぐために活用することも可能です。

【本システムの機能】

1. 事故の状況やけが人記録の電子化・データ分析
   救急車の出動から現場到着、救命措置、病院到着まで、それぞれの時刻が記録されます。蓄積された活動記録のデータを分析し、交通事故を減らし救命救急活動の高度化を図ります。
2. 病院前情報の事前伝送
   救急車内から搬送者のデータを病院に伝送し、搬送先の病院に知らせます。事前に病院側の態勢を整えることで、人命救助に役立ちます。
3. 救急車の位置情報管理
   GPSを活用し、救急車の位置情報を把握することができます。配車係が、位置情報をふまえ事故現場に近い車両に出動指示を出せるようになることを目指しています。

病院前情報が事前に病院へ伝送されている様子

参考情報

さくらインターネット株式会社

さくらインターネット株式会社は、個人から法人・行政まで、さまざまなお客さまのニーズに合わせたクラウドビジネスを支えるサービスを提供しています。
新たなアイデアの創出に強い熱意と情熱を持って挑戦するすべての人たちのために、インターネットを通じて「やりたいこと」を「できる」に変える企業としてお客さまのDXを支援します。
今回の支援において、当社はさくらのクラウドを提供し「救急医療サービス（EMS）支援システム」のインフラを担います。

株式会社社会システム総合研究所

株式会社社会システム総合研究所は、都市開発・交通サービス分野におけるシステム開発とコンサルティングを提供しています。ICT、IoT等の先進技術を活用して、社会システムのDXを推進していくための研究開発を行っています。
今回の支援において、当社は「救急医療サービス（EMS）支援システム」のアプリケーションの開発を担います。

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